これが農政の失敗だ2

食文化が豊かになり米の消費は減り生産は増えたので米は過剰になっていながらも40年も減反し続けてきました。
食管制度が1995年に廃止されましたが米価は生産量を制限する減反政策によって維持さ続けてきました。

減反は生産者が共同して行うように指導していきます。そのたまめに減反参加者には高い価格を実現させていくわっけです。

減反政策を破る農家が出ないようにアメかムチが必要となるわけです。
現在は年問約2000億円補助金が農家に支払われ累計総額では7兆円の補助金になっております。

他産業ならば考えられない過保護ですが農家を参加させるためのアメとして税金から支払われてきたのです。

今では減反面積は100万haになり水田全体の4割に達しております。

500万t相当の米を減産する一方で700万t超の麦を輸入するという食料自給率向上とは反対の政策が採り続けられていったわけです。
減反政策が導入されるまで増加してきた水田は減反開始後には一転して減少し100万haの水田が消滅したわけです。

戦前農林省の減反政策案に反対したのは食料自給を唱える陸軍省だったことはあまり知られておりませんが反対した人も当時いたわけです。

食料自給は減反とは相容れないのですが農業界が唱える多面的機能の主張は水田の機能がほとんどであるはずなのに減反政策が採り続けられてきたわけです。

減反はコスト削減にも悪影響をもたらしました。

総消費量が一定で単位面積当たりの収量(単収)が増えれば米生産に必要な水田面積は縮小することになるので減反面積を拡大せざるをえなくなります。
そのことは農家への減反補助金が増えることにもなります。

このため収量向上のための品種改良は行われなくなったのです。

そのことにより今では空から飛行機で種まきしているカリフォルニアの米単収よりも日本米の平均単収は3割も少ないのです。
よって高米価となり減反政策が米の競争力を奪う結果となってしまったわけです。

今では減反が限界に近いところにきているので消費が減少しても減反を十分には拡大できない状態なのです。
そのことで米価は低下し米を作ると赤字になるコストの高い生産に悲鳴を上げた零細農家は農地を手放しているわけです。

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