「世界の孤児」になるはウソ

厳しい時代に突入したものです。
日本ではいろいろな仕掛けが必用になってきます。
一連の動きの中で相手の戦略をどう読み日本がどう動けるかが重要になってきます。

尖閣・北方領土・TPPとこれは大変な問題です。
特にTPP問題で日本の戦略性が問われているのです。
ロクに国会で議論もせずに賛成で大勢が決してしまいました。

ここでTPPの問題点とは何かを真剣に考えて見たいと思います。
話は昨年10月1日にさかのぼって見たいと思います。
日本の国民は総理所信表明演説の前まではTPPなどと言うものは誰も聞いたことがありませんでした。

国民に取っては全く訳も分からないTPPだったのです。
それにも関わらず政府が11月のAPEC会議の成果にしようということで約1ヶ月間で拙速に進めた話だったのです。

日本国としての戦略性の観点など微塵もありませんでした。
民主主義の観点からも異常性にすら気づかず朝日・産経・読売・毎日新聞とTPP一色に染まり非常に危険な状態でした。

TPPの議論は本当に分かってから論じているのかはなはだ疑問です。
経団連会長などは「TPPに参加しないと世界の孤児になる」とまで言うしまつですから。

日本がいつ鎖国したといのでしょうか。
日本はWTO加盟国ですしAPECもでもあります。
更に11の国や地域とFTAを結び平均関税率では米国・欧州・韓国よりも低い部類に入っていることをご存知なのだろうか。
TPPに入らない韓国は世界の孤児でしょうか(笑い)。

「保護されている」と言われる日本の農産品ですが関税率はEUよりも低いと言われています。
ですから突出して高いわけではありません。
日本の食糧自給率の低さは農業市場がいかに開放されているかを反面示すものです。

野田首相は演説で「TPPに入ってアジアの成長を取り込む」と言いますが、何とそこにアジアはほとんどありません。
環太平洋というのはただの名前に過ぎないのです(笑い)。

TPP交渉参加国のGDPのシェアはと言えば米国が7割を占めています。では日本はと言えば2割強です。
後は豪州が5%で残り7カ国が5%に過ぎません。
これでは只の日米の自由貿易協定に過ぎないことが見え見えです。

TPPはニュージーランド・ブルネイ・シンガポール・チリ・ベトナム。
ペルー・豪州・マレーシア・米国・それに日本が加わります。
そこで見えてくるのはGDPが日本と米国で9割以上を占めることになります。

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