輸出倍増を目論む米国

少し古い話ですが菅首相は昨年10月当初にTPPをAPECの一つの成果とするべく横浜の地で「開国する」と叫びました

遠い昔、横浜が幕末に開港したのは日米修好通商条約でした。
ですがこれは治外法権と関税自主権の放棄が記された不平等条約でした。
その後日本は苦難の道を歩み日清戦争、日露戦争と突き進むのです。

そしてようやく1911年に関税自主権を回復して一流国になったのです。
記憶のまだ新しい中国漁船の船長を解放したのは日本の法律で外国人を裁けないという治外法権を指します。

各国は日本が閉鎖的な国だとは思ってはおりません。
開国すると言って得意になっているようですが外交戦略の初歩も知らないのが日本の官僚であり政治家です。
世界最大の金融資産国である日本を狙っているのです。

TPPは日米の自由貿易協定(FTA)のようなものですが米国への輸出が拡大することは考えられません。
米国は貿易赤字を減らすことを国家経済目標にしていているのですから。

それよりもオバマ大統領は5年間で輸出を2倍に増やすと宣言しています。
米国は輸出倍増戦略の一環としてTPPを仕掛けていりのです。
ですから輸出をすることはあっても輸入を増やすことはありません。
これは米国の戦略であり陰謀でもあるわけです。

米国はアジアで輸出を増やす機械を狙っているだけなのです。
それが戦略です。日本には将来を展望できる戦略がありません。
アジアを指してますがTPPのGDPシェアで見れば日本だとすぐに分かります。

米国では国外に10億ドル輸出をすると、国内に5,000人の雇用が生まれるのを試算しているのです。
米国の雇用を守るためにアジアに名を借りた実質的に日本に輸出するという戦略に踊らされている政治家は三流です。

連日報道される米国の失業率は10%近くあります。
オバマ大統領は米国の選挙民に向けて発言せざるを得ません。
輸出の拡大と雇用の安定をです(笑い)。
米国が病んでいる解決策それこそがTPPにすぎないのです。

このTPPに関しては米国側から急に今出た話ではなくて少なくとも3~4年前には戦略として位置づけられていたと思われます。
彼らのほうが戦略的にしたたかに上をいっています。
お人好しな日本人は余程扱いやすい人種なんでしょうね~。

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