日本が食料輸入大国になった理由3

食生活は便利になり調理や食事を家庭の外にゆだねる「食の外部化」の進展です。
そしてバブル景気に沸いた1980年代後半には「一億総グルメ」と呼ばれたグルメブームが起きていきます。

食料輸入の背景には又別も面があります。

何故レストラン・スーパー・コンビニで売る食材が海外から大量に輸入されるようになったか。

それは外食産業や小売業では同じ品質の食材を安定して大量に仕入れる必要があるので国産だとひとつの地域で生産される農作物の量が少ないとおい欠点があります。

食品を大量製造するためには生産地にバラつきがあると商品の味や品質にどうしても違いが出てきます。
外国産であれば農業規模が大きいし同じ地域で同じ食材を生産しますし価格もが安いわけです。

こういった理由から食料の輸入はさらに加速sるとともに国内の食料自給率は益々下落したのです。
1990年に入り日本の農業はグローバル化の荒波にさらされることになります。

その背景になるのが1980年に日本は世界中に自動車・電機・半導体などの工業製品を輸出して膨大な貿易黒字を上げます。
いっぽうでは農産物の輸入に制限をかけていたためにアメリカをはじめとする食料輸出国から輸入自由化の圧力が強まっていきます。

日本政府は国内農家保護のため自由化に反対するのだが世界の自由貿易体制が強化され経済開放が国際貿易のルールになっていくのです。だが諸外国の圧力に屈し1991年に牛肉とオレンジの輸入を自由化する規制緩和をすることになるのです。

コメも自由化の圧力が増し1993年にコメの自由化を保留する代わりに最低輸入量(ミニマムアクセス枠)を受け入れることになります。
このミニマムアクセスにより国産のコメ余りにもかかわらずアメリカ・オーストラリア・タイ・ベトナム・中国などから年間70万トンのコメを輸入するようになるのです。

農産物の輸入自由化は更に加速し日本の食料自給率はいっそう低下し現在では41%の数値に至ったというわけなんです。
食料自給率が低下しても豊かな食生活を送れるのは海外から安くて大量の食料を安定して輸入できていたからです。

輸入先のアメリカ・カナダ・オーストラリアでは農地拡大・品種や農薬の改良・灌漑整備・機械化などを行い戦後は右肩上がりで食料の生産力を向上させてきているのが実情です。

アメリカは1950年からを見ると穀物の生産量を1.4億トン~3.6億トンに倍以上拡大させています。

食料を安く大量輸入には円高も関係しています。

1971年の「ニクソンショック」で1ドルが360円であつたのが1978年には1ドル180円となったのも大きいです。
今では1ドルが80円を切っています。

※当サイトへのリンクを歓迎いたします。
(管理人へのご連絡は不要です)
PAGE TOP