食料輸入大国日本

アジアやアフリカの多くの国々の主食であるコメは炊き上げて食されることが多いのですがそれ以外でも例えばベトナムでは粉にしてフォーと呼ばれるうどんにして食べます。

小麦・大豆・トウモロコシの用途はかなり幅広いものがあります。

小麦は粉にしてパンやパスタやラーメンやケーキなどのお菓子にします。
大豆は発酵させて味噌や油・納豆・豆腐にして搾って採った油はサラダ油になります。

トウモロコシはデンプン粉・コーンスターチにしてジュースやビール・パン・ケーキ・ビスケットなどさまざまな食品に使われます。
それからコーンスターチは食用だけでなく製紙用のコーティング剤や段ボールの接着剤・薬(錠剤)の原料にもなります。

それから小麦・大豆・トウモロコシは牛や豚や鶏といった家畜の餌としても用いられています。
日本の食料自給率を語る上でここはとても重要なポイントになります。

なぜなら食肉・鶏卵・牛乳などの乳製品といった畜産物を作るには大量の餌が使われているからです。

例えば・・・・鶏肉を1kg生産するのに4kg飼料が必要になるとされています。
豚肉は1kg生産するのに飼料が7kgが必用だとされています。

では牛肉はどうかと言えば1kg生産するのに飼料を11kg必用とされているのです。
これらの平均をすれば食肉1kg生産に対して飼料は7kg必用とされているわけです。

そんなわけで穀物を海外に依存する日本の畜産物自給率は17パーセントとなります。

実は日本の畜産物の消費量に占める国内生産量の比率は60%と言われていますがこれは”表向き”の自給率です。
輸入飼料による生産を除くことにより畜産物の自給率は17%に低下するのです。

このように見てきますとコメ以外の小麦・大豆・トウモロコシの三品は人も食べるのですが家畜も食べるのです。
これこそが大事な食料でありことが分か分かります。

三品目の生産と消費のバランスの変化が引き起こす価格変動が世界の食料事情に大きな影響を与えるのです。

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