日本はアジアで勝てるのか

先進国から新興国へと経済動向は変わってきています。

中でもアジアの経済は世界でも飛びぬけています。
中国経済は年率9%程度の成長は達成しているそうです。

イスラム最大の人口大国インドネシア(2億3000万人)は7%成長が期待されるまでに成長しています。
タイも洪水被害にあったはいますがダメージを克服つつあります。

ベトナムは人口8000万で国民の平均年齢が20代ですので今後は十分な経済成長が確実視されています。
どうやら彼らは先進国という夢が少しずつ手の届く範囲に入ってきていると自信を深めているようです。

手の届く射程距離に入ってきたようです。

日本は人件費削減のためのビジネスに利用していたら考え方を変えるべきです。
もうかつてのようなアジアは存在しないのですから。

先進国レベルに手が届くまでになった目標を持つまでに成長したアジアをなめてはいけません。
なぜなら日本企業は本当にこれまでアジアで収益をあげることができるのかが疑問だからです。

これまでの日本のビジネスは10年・20年という長い時間で見ると「失敗、撤退の歴史」という新聞の見出しに見つけることができるからです。

日本企業は中国・ブラジル・ロシア・インドで惨澹たるありさまだったからです。
70年代にブラジル投資の大ブームで飛んで行ったはいいが猛烈なインフレに遭遇し日本企業は先を争うように撤退。

急速な民主化と自由化を進めたロシアにも投資ブームと聞きつけ行ってみたが97年の金融危機を境にまたもや撤退。
インドにおいても各地に日本企業が工場建設をしたが複雑なインド社会への対応で(1990年末~2000年初め)失敗し工場閉鎖や駐在員の撤退。

その他多くの日本企業が進出をした他のアジア諸国においても大苦戦を強いられているのです。
このことを知っている経済学者や評論家がいがいと少ないのが心配でもあります。

なぜなら彼らが発する情報は半分当たればいい方だからです。

1997年のアジア経済危の時に一斉に逃げ出した日本企業にかわり乗り込んでいったのが韓国です。
縮小していく市場の中でアジアになだれ込んできたのがサムスン・LGだったのです。

韓国勢は一気にアジアの家電市場を手にいれてしまったのです。
「逃げるが勝ち」と言う諺がありますが「逃げたら負け」でした。

せっかく基礎を作ったのにこのことは今でも残念な出来事として記憶に残っています。

アジア経済の基礎を作ってくれたのは日本と現地の人は皆いうのですがその基礎の上に家を建てたのは韓国でその後ろに中国が家を建てようとしているのです。
アジアの家電市場は韓国勢に席巻されもうすでに格安中国製品が存在感を持ち始めているのです。

アジアの景気はそのまま日本にとって追い風になるとは限りません。

今現在でも激烈をきわめアジア市場ですが近い将来は中国企業の本格参戦によって市場参加者の生存競争は過酷をきわめていくはずです。
今や圧倒的な競争優位に立つ韓国勢とその韓国勢を脅かし始めた中国企業を相手に激烈な競争の時代が到来したのです。

そんな時代に日本企業は勝ち残れるだろうか。

日本企業の経営判断の遅さはアジア諸国の経営者やビジネスマンからも指摘されてています。
現地法人では何も決定できず判断はすべて日本本社に委ねるシステムは企業のスピード感の無さを露呈しています。

日本企業はアジアで反転攻勢をかけるにはスピードしかありません。
LGもサムスンもスピードで入り込んできました。

だから日本は「負けている」のではなく経営決定のスピードが遅いと「嘲笑されている」のが現地の評判になっているとのことです。

商品というものは先に売らないことには二番手では負けです。
テレビでもエアコンでもパソコンでもアジアの国々は初めて買う商品の場合が多いのです。

日本のように二台目とか三台目の買い物が普通の市場とはちがうのです。

二台目を買ってもらう商売をするか一台目を買ってもらいながら二台目も買ってもらう商売をすかの考え方で戦略が変わってきます。
決断が遅いことには定評のある日本企業です。

大企業になればなるほど公務員的な役人感覚の社員が増えると良く言われています。
お役所的な仕事をして成功した試しがありません。

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